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■外に出てみることのすすめ

自分の行動半径の外に出てみよう!

まずはじめに,この欄でいう「外」とは,イコール外国ではありません (「最近の若者は外国に出る気概がない」というオジサン的な言説にはうんざりしています)。自分が普段生活している範囲の外にいる人を見ましょう,自分の今いる環境がすべてだと信じ込まないようにしましょう,ということです。

 

別の研究室→専攻→大学→学問→職種…と,どんどん「外」に出ていくと良いと思います。社会性を身につけて誰とでも仲良くしろ,という話ではなくて,自分の今いるところを外側から眺める機会をもつと成長できますよ,ということです。「外」の人と接してみて,「なんか全然話が合わなかった。自分とは価値観が違うんだな」と気づくだけでも収穫だと思います。

 

怖いのは,自分の今いる環境の「当たり前」を疑えなくなってしまうことです。考えることをさぼって「井の中の蛙」になっては良くない,と強く思います。私自身にも,「東大は最高学府」「この研究室は世界で最先端」という言葉を信じ,研究室内で目立っているというだけで「俺っていけてる!」と勘違いしている時期がありました。

私自身は,運よく人から誘われて学会関連の若手研究会に顔を出したことで,その勘違いを直すことができました。他大で同期のトップランナーたちの成果を目の当たりにして,「自分の取り組みやペース設定は根本的に間違っていた」と気づくことができました。気づいてからは,いろいろな結果がついてくるようになりました。

思えば,様々な局面でうまく人に助けてもらってきたなあと思います。もしたまたま運が悪く,そういう機会にめぐり会っていなかったならば,どこかで頓挫していたことでしょう。全員に運が巡ってくるとは限らないので,運に頼らず,勇気を出して意識的に「外」に出てみることも大事なのだろうな,と思っています。

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